音楽でふみだす一歩。ひきこもり,社会不安...
──次は,ボーカルのAkiさんにお話を聞きます。
──ライブのMCで「栄光の架橋」の歌詞と,ブラックバーズも同じように重なる部分があると言っておられましたが,具体的にはどの部分ですか?
Aki)「悲しみや苦しみの先に それぞれの光がある」(*1)ここ良くないですか?この「それぞれ」って一人じゃないっていうか。
バンドをやっていて,やりたいことや表現したいことはそれぞれ違うと思うんです。
バンドをやっている中で,メンバーが一時的に離れたり,僕も家庭環境など変わっていろいろ大変な時期があって,音楽に集中できない時期もありました。バンドはその状況を超えて今に至るわけですが,自分たちと重なる気がしたんです。
*1)「栄光の架橋」ゆず(2004)作詞・作曲:北川悠仁
──京都府の職親事業(*2)でLPWに初めて来たときは何をされていましたか?そのときに「音楽」をする機会はあったのでしょうか?
Aki)LPWに来たきっかけは,職親事業ですね。LPWを選んだのは音楽療法をされていたことを知って来ました。職親の就労体験中、当時の前理事長と音楽のことを沢山喋っていました。
*2)京都府職親事業
社会的ひきこもりの回復期にある方が、 府内の事業所で就労を体験する事業。
お給料や交通費は支給されませんが、社会経験を積む中で、 生活リズムの立て直しや働く意欲、自分への自信を取り戻していただき、 その後の就職活動等につなげることを目標とする。
──ほかの人とバンドをするので楽しいところ,良いところって何ですか?
Aki)バンドでやると自分が突っ走っても協調してくれるところですかね。
また,自分が今までそこまで良かったって思っていなかった曲。日本語の曲は改めてやってみたら良い曲だって気が付くことが多いです。
言葉の意味がダイレクトに来る。洋楽に比べてメロディよりも言葉の意味が先に来る。日本語の歌詞が簡潔だなと感じます。洋楽は歌詞が来ないんですけどね。またお客さんの反応もすごく大切にしています。
──トーク中に「LPWに来て最近自信がついた。」とおしゃっておられましたがそのエピソードなどを教えてください。
Aki)LPWの人とフィーリングがあったというか,人と喋るのがいやではなくなったんです。それまでは対人関係とか,しゃべるのとか苦手だったのです。
変に委縮しなくてよくなったというか,そのままで良いって認めてもらえる雰囲気があるからかな。
一人でやっていたら,ここまでこれなかったけど,みんながいてくれるから落ち込んでいるときでもやってこれた。バンドでやってこれて良かったと思います。
──ベースの山ちゃんにお伺いします。
──ブラックバーズが最近練習している曲を教えてください。
山ちゃん)今、練習しているのはこんなかんじです。
・「Bridge Over Troubled Water(明日へ架ける橋)」(サイモンとガーファンクル)
・「Have You Ever Seen The Rain(雨をみたかい)」(C-C-R)
・「Rainy Days And Mondays(雨の日と月曜日は)」(カーペンターズ)
・「Dearest」(浜崎あゆみ)
──2019年のリブリブライブではアコースティックギターを演奏されていましたが,今回はベースになったのはなぜですか?
山ちゃん)メンバーにギターを弾く人が多いので、最近はベースに挑戦しています。
──ベースの演奏はどういうところが難しいですか?
山ちゃん)リズム感がとても大事なので、バンドでやると難しいです。
──メンバーと練習していて楽しいと感じる点は何ですか?
山ちゃん)みんな曲に対してひたむきでとても楽しいです。
──ブラックバーズに参加してよかったこと,LPWに来てよかったことを教えてください。
山ちゃん)バンドではまだまだ足を引っ張り迷惑をかけることもあり、メンバーには頭が上がりません。
何も出来なかったのですが,LPWに来てバンドも組ませてもらって感謝しかないです。